イロハニトイロ

vol49-⑥ 支援者が障害を作っている!?

【不思議体験(続き4)】

僕が支援することをやめたら、

僕が訪看利用者さんを良くしようとすることをやめたら、

僕が利用者さんを変えようとすることをやめたら、

さて、どんな“奇跡”が起こったのか?!

実際のいくつかの出来事を挙げてみたいと思います

vol.38-⑧で詳しく書いていますので詳細を知りたい方はそちらをお読みください)

・引きこもっていた高校生。食事も偏り入浴もせず不衛生

  → 通信制の学校に転校 

  → 楽しみ(趣味)を見つける 

  → 趣味のためにバイトを始める

  → 食事もきちんと取り、入浴もするようになる

・拒食症(食べることが怖い)と強迫神経症(何度も確認しないと気が済まない)

  → 友人の誘いに乗ってケーキバイキング

  → 嘔吐。でも後悔はない

  → 初めての一人暮らしへ

  → 恋人と同棲 → 就職 → 結婚 → 出産

・妄想的な世界から離れられない。パソコンでの画像検索から離れられない

  → 画像検索から離れられる方法を自分で考える

  → 実行 → 画像検索から離れられるようになる

・社会とのつながりがない。でも外とつながるのも怖い

  → 自ら行動し就労継続支援B型へ通い始める

・小学校1年生から引きこもり。肥満

  → 自ら入院を希望(肥満治療のため)

  → 支援学校に入学

  → 友人ができる。ギターを弾いたり音楽の趣味ができる

・拒食症(食べるのが怖い)。親との関係が非常に悪い

  → 金村に料理をふるまう(自分は食べないが料理に触れられる)

  → 母親に寂しい気持ちを打ち明ける(「抱きしめてほしい」と)

・家がゴミ屋敷のようにちらかり片付けようとしない

  → 自ら掃除をし始める

・何度も「死にたい。死にたい」と連絡をしてくる

  → 「死にたい」の訴えが無くなり、趣味の話など楽しい話で盛り上がる

・リストカットやオーバードーズ(多量服薬)をしてしまう

  → リストカットやオーバードーズが減っていく

少し簡単に書き過ぎましたか

申し訳ありません

本当は一つ一つのエピソードを詳しくお話したいのですが、それをしているととてつもない量になるので結果だけ書かせていただきました

つまりですね、僕がこの人を「良くしたい」という思いで支援している間は、

不思議と病状も生活も悪くなっていくんです

悪くならないにしても、良くはなっていかないんです

でも僕が「支援することをやめた」ら、病状も生活も良くなり人生そのものが良い方向に変わっていったんです

とっても不思議だと思いませんか

この「支援しない」の中身(どういう要素が影響を与えているのか)はいずれ詳しく説明させていただくのですが、

ここで僕がお伝えしたいことが、このブログのタイトルにもなっているように「私たち支援者が障害を作っている」のかもしれない、ということです

そして、この「支援者が障害を作っている」ことのお話をさせていただくためにはもう一つの「不思議体験」をお伝えする必要があります

それは僕自身が病気になったときに起こった不思議体験です

この二つをお話して初めて「障害者が病気を作っている」ことに気付くための入り口に立てる気がするのです

ぜひ次回も読んでください

とってもおもしろい不思議なお話ですから

       イロハニトイロ所長

            金村栄治